遊び方(ルール) 提案コンテスト
2019年 結果発表
エクスさん:
「コンテストを始めて2度目の今回、2019年度は、応募が4件ございました。互選の結果、次の通り受賞作品が決まりました。説明は講評の項目をご覧ください」

Q&A

一般人:
「聖杯伝説という言葉に反応して、やってきました」
エクスさん:
「エクスタロットの遊び方(ルール)の募集は発売直後から継続していますので、これまでに集まった作品はルール一覧を見てもらえればと思います。2018年は『大アルカナの活躍』というテーマで募集しました。そこで2019年は『聖杯伝説』というテーマで特集を行います」


一般人:
「聖杯伝説というのは、もしかして、イエスが最後の晩餐のときに使ったとされる杯の物語のことですか?」
エクスさん:
「聖杯の伝承には幾つかありますが、今回は自由に背景となる物語を創作していただいて構いません。もちろん、キリスト教的な背景がある伝説に基づいてもいいです」


一般人:
「エクスタロットでは、ハートのカードに『聖杯の○○』といった名前が付いていますが、それはどのような背景から来ているのですか?」
エクスさん:
「アイルランドの神話から来ています。その神話には、四つの宝、魔剣・聖樹(杖)・金貨(石)・聖杯が登場します。聖杯は、アイルランドに移住したダーナ神族の一人であるダーザが持ち込んだと伝えられています。元々は釜か鍋のような容器で、無尽蔵の食料を生み出すとされました」

エクスさん:
「しかし、時代とともに容器は形を変えて杯になりました。杯に入った液体は『命の水(註1)』とも呼ばれ、疲労や病気を癒やすとされます。遊戯用のトランプではハートに記号化されました」


一般人:
「なるほど。ところで、遊び方のルールを作るとき、使うカードには制約があるのですか?」
エクスさん:
「テーマの核心である聖杯のカードのなかから、『ダーザの杯』『聖杯の休息』『聖杯の奥義』『聖杯の勇気』『聖杯の幸運』『聖杯の智恵』の6枚のカードのうちどれか3枚以上を使ってくださいね」


一般人:
「はい。わかりました」
ウィスキーの語源となった。
1 応募要領
- 聖杯が関係する作品を提案してください。
- ゲームの道具として、エクスタロット王国版112枚組を使います。全部を使う必要はありませんが、聖杯(ハート)のカードのうち、「0:ダーザの杯」「R:聖杯の休息」「E:聖杯の奥義」「B:聖杯の勇気」「L:聖杯の幸運」「W:聖杯の智恵」の6枚の絵札から少なくとも3枚を使います。
- 作品のタイトルには「聖杯の・・・」「~聖杯」といった具合に「聖杯」という言葉を入れてください。
- 遊び方を著述した本人が応募してください。一人が応募できる作品の数に制限はありません。
- 著作権等の法律に抵触もしくは公序良俗に反する作品は禁止します。
2 作品の提出方法
- 通常のテキストで遊び方(ルール)を記述し、必要があればJPEGの画像データを作り、テキスト内から図1・図2といった名前で参照します。なお、ギャラリーにあるカードの画像を加工して使っても構いません。遊び方(ルール)の本文の前に以下の項目を付けてください:(a)タイトル、(b)著者名(ペンネーム可)、(c)20文字程度の遊びの概要、(d)プレイ人数、(e)使用するカードの種類または枚数、(f)もしあれば参照したルール(参考にした伝統的なゲーム・ルールの名前など)。
- 作品ができましたら、そのテキスト(と画像)をメールにて、エクスタロット推進会議事務局にお送りください。正しく届いた場合は、事務局から返信があります。
- 応募の有った作品は、事務局が編集してPDF化し、応募者名は伏せて公開し、誰でも閲覧できる状態にします。そして、結果発表後、本来の著者名に差し替えて、ルールブックに掲載します。
- 作品へのコメントは、エクスタロット公式サイトのBlog上で任意に行うことができます。応募者以外の一般の方もコメントをできます。いたずら防止のため、コメントの管理は事務局が行います。
3 選考方法
- このコンテストでは、応募者による互選投票で、優れた作品を選びます。ここでいう互選投票とは、自分の作品以外の作品に投票するということです。この互選投票を行なわないと、受賞資格は得られませんので、ご注意ください。誰がどの作品に投票したかは、公平性の確保のため公表いたします。応募をされた方は、応募作品5点(登録番号016から020)のなかから作者が自分以外の作品を1点選び、題名を「互選投票」として事務局までメールでお送りください。正しく届いた場合は、事務局から返信があります。
- 事務局は、得票数を最も多く得た作品を最優秀賞、次点を優秀賞、と決定して発表します。同点の場合は、応募受付日の先着を優先し、それも同じ場合はコメントを参考にして事務局が選びます。それ以外にも優れた作品がある場合には特別賞として賞品を提供します。
- 12月12日追記。応募者による互選投票の集計結果は次の通りでした(AがBに投票したことをA→Bと表します)。
023→025 | 024→023 | 025→024 | 026→023 |
4 褒賞
最優秀賞、優秀賞、特別賞銀河企画の商品セット(一万円相当、五千円相当、二千円相当)
投票期間 2019年11月21日~12月11日
5 開催者
主催 有限会社銀河企画運営 エクスタロット推進会議事務局
ディレクター 柴崎銀河
( The council for XTAROT promotion )

6 講評

エクスさん:
「今回は4件の応募がありましたので、その各々についてディレクターに講評をお願いしたいと思います」
柴崎銀河:
「では、今回ディレクターを担当しました私が解説いたします」

「023『聖杯麻雀』は、麻雀のあがり方を元に、聖杯の特殊カードを入れて逆転の要素を加えたものになっています。用語が麻雀なので麻雀を御存知の方には親しみやすそうで良いと思います。トランプにも昔から『ラミー』という麻雀のようなルールの遊び方がありますが、『聖杯麻雀』では聖杯の3種カードの特別な役割が斬新で面白いと思いました」


水の精霊:
「聖杯カードの絵柄が役割にマッチしていますよね」
「そうですね」

「次に、024『聖杯を獲得せよ!』は、トランプのルールでも種類が多い『トリックテーキング』に分類されます。最終的に得点源となるハートを多く取ることがプレイの中心になります。台札の制限など、昔からある『ハート』というルールの面白いところを、うまく取り込んでいます」


「112枚のカードをほぼ全部使うというのもすごいですね」
「はい」

「025『聖杯タロット占い』は、競争するゲームではなく、占いという、エクスタロットの原点に立ち返った作品です。遊び方の応募で、占いを目的としたものは、これまで、鈴木一也氏の006『セイバー・メソッド』と米光一成氏の015『ピラミッドテリング』だけでしたが、これが三作目となりました。カードの意味も、一つひとつ練られていますので、何かの形で連携できたらいいなと思い、楽しみです」


「これを機会に、もっと、ゲーム的な占いや、占い的なゲームの遊び方が開拓されるといいですね」
「その通りです」

「最後に、026『聖杯七並べ』は、有名な『七並べ』のルールを、聖杯の絵札で改造したのが面白い点です。なかでも、『聖杯の彼方』を出すと列の両サイドが輪のように繋がるのが感心しました」


「『聖杯の仮面』が他のカードの代役になって本物を無理やり登場させるのが可愛いです」
「では、一通りの解説が出たところで、授賞の発表をお願いします」

「互選の投票ルールに従って、最も多くの票を得た023『聖杯麻雀』が最優秀賞に決まりました。次に多く票を得た作品のうち応募順序が早かった024『聖杯を獲得せよ!』が2位の優秀賞になりました。また、025『聖杯タロット占い』は、3位でしたが、今後が期待されるため、特別賞と致します。4位の026『聖杯七並べ』も、アイデアが優れているので、これも特別賞に致します。発表は以上です」


「今回は私のスート(ハート)がテーマになりました。次回は、他の精霊がテーマになるのか、それとも精霊が勢ぞろいになるのか、楽しみです」
「私も、精霊さんたちが活躍できるテーマで、来年もコンテストを開催できるといいな、と願っています」
