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銀河企画 将棋のお供 Ver.2
概要
遊びのアイデア選書 将棋のお供 Ver.2
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カードでルールが変わる確定完全情報ゲーム
カード32枚入り(16種×2枚)

 このゲーム《将棋のお供》は2人用です。このカードセット(32枚)を、将棋と一緒に使い、カードに書かれた指示によってルールや駒の機能を変えることで、将棋を本来とは違うゲームに変貌させて楽しむものです。このセットには、将棋の盤や駒は含まれていませんので、別途用意します。なお、このゲームをやり過ぎると、将棋が下手になるかも知れませんのでご注意ください。現在の《将棋のお供》は第二版です。初版は2018年に発行されました[3]


発売中

タイトル:将棋のお供 Ver.2
発行日:2023年7月17日
ゲームデザイン:柴崎銀河
イラスト:双星たかはる
発売元:銀河企画
カード32枚(サイズ 58 x 89mm )、説明書

Amazon販売ページBASE販売ページ

準備

 《将棋のお供》を遊ぶためには、このカード以外に将棋盤と将棋駒が必要になります。駒の配置は、通常の将棋とまったく同じです。このカードは16種 x2 = 32枚ありますが、1種1枚ずつ16枚を、対局者の2人にあらかじめ配っておきます。



カード一覧

○指定された種類の駒に作用するもの

  • 王女装王
    王が女王の動きをする

  • 龍迅翼龍
    龍に自分の駒を搭乗
    させる
  • 馬天翔馬
    馬に自分の駒を搭乗
    させる
  • 飛直進飛
    飛が盤の上と横の三辺
    で通り抜ける
  • 角反射角
    角が盤の四辺で反射する

  • 金出世金
    金が成って王の代理
    をする
  • 銀無敵銀
    銀が次の手で捕獲
    されない
  • 桂八方桂
    桂が八方に動く

  • 香跳躍香
    香が駒を跳び越える

  • 歩許二歩
    二歩打ちができる







ブラン

○様々な駒に影響するもの

  • 熟熟成果
    自分の一つの駒を
    成駒に変える
  • 連連続技
    自分の一つの駒を
    二連続で指す
  • 治治癒術
    自分の一つの駒を
    駒台に戻す
  • 雷雷撃球
    相手の一つの駒を
    駒台に戻す
  • 時時遡行
    自分の着手をやり直す
  • 懐懐柔策
    挟んだ相手の駒を
    味方にする







カード裏デザイン

プレイ方法

○カード使用のタイミング

 自分に配られたカードは、未使用のカードとして手に持つかあるいは伏せておきます。自分の手番で駒の着手をする前にそこから1枚だけ表示して使います。使うかどうかは自由です。そのカードを提示した直後に可能な着手がひとつも無いのならそのカードは使用できません。2枚以上を同時に使うことはできません。使わないなら通常の将棋の指し方と同じです。

○未使用カードと使用済みカードの区分

 カードを使った場合は、使用済みのカードとして、未使用のカードとは別のところにおもて向きにまとめておきます。対局相手が未使用のカードまたは使用済みのカードを見たいと望んだ場合には見せます。

○カード使用時の禁則

 カードの能力は強力のため、次の手は禁則になります。カードを使用して駒を動かしたとき、相手の「王」を捕獲することはできません。

 将棋の勝負が決まった時点で未使用のカードが残っていても問題ありません。カードの使用未使用の情報は盤上や駒台の駒と同様に公開情報になります。

○カードの機能

 カードには様々な機能が書いてあります。駒の動きを一時的に変えるもの、役割を変えるもの、将棋の禁則を変更するもの、などです。16種類のそれぞれのカードの機能は別紙のカード編にまとめてあります。



将棋の歴史

 将棋は、日本国内の出土品の年代測定から千年ほど前(11世紀頃)に日本人が発明したものと推定されますが、正確なことは分かっていません [1][2]。以下では著者の推測も入れて考察を進めます。発想の原点となったのは、おそらく古代インドのチャトランガ(偶像的な駒を用いた4人又は2人用のボードゲーム)又はそこから発展した何かで、交易によって日本人はその知識または道具を得たものと考えられます。チャトランガの流れを汲んで欧州で完成型に至ったのはチェスです。


 将棋がチェスを含むチャトランガ系のゲームと異なる点は駒の独自性にあり次の3つに要約されるでしょう。

  1. 駒が偶像ではなく平型であり裏返すことで昇進の概念を持たせられます。
  2. 駒の敵味方の区別を色ではなく向きによって行うため敵駒を味方にして利用することが可能になりました。
  3. 駒の種類表示は形状ではなく文字によるもので製作・改造にあまり手間を要しません。


     特に3番目の特徴、文字による種類表示は、将棋というゲームの研究・改良を容易にし、将棋の多くの亜種、百種類以上の駒を生むこととなりました。そういった駒がどのようなものかは「中将棋」「大将棋」「大局将棋」などのキーワードで検索すると多くの公開資料から確認できます。こうして11世紀から17世紀頃にかけて、日本国内で様々な動きの駒とそれに見合うサイズのゲーム盤が盛んに提案されましたが、その後は、駒の機能が整理された8種40枚の駒と9路の盤に収束し、現在の将棋になりました。もっとも、中世に考案され今は使われていない駒のなかにも興味深いものが多数存在します。そのことが《将棋のお供》開発の動機にもなっています。



    確定完全情報ゲーム

     完全情報ゲームとは、次の着手を選ぶときに過去の着手の経歴や現在の状態の情報が完全に分かっているゲームをいいます。確定の語を冠した場合は、着手以外にゲームの進行に影響する偶然的な要素が無いことを意味します。すなわち、ゲームの着手記録をその通りに実行すると全く同じ結果が得られます。将棋は棋譜の存在から分かる通り確定完全情報ゲームですが、《将棋のお供》も確定完全情報ゲームです。バックギャモンのように駒を進める双六系のゲームは、状態が公開されているならば完全情報ゲームではありますが、サイコロを振って出た目に従うというのは偶然要素ですから確定ではありません。一方、麻雀やポーカーは、相手の状態がよく分かりませんから完全情報ゲームではなく不完全情報ゲームになります。



    通信対戦と詰将棋

     《将棋のお供》を使った将棋も、確定完全情報ゲームになるので、普通の将棋と同様に棋譜を記述することができます。 カードの使用は対応するアルファベット1字で表現すれば良いでしょう。棋譜を記述できますから、一手の内容を相手に伝える形式のメール対戦も可能になります。 さらに、将棋には詰将棋というジャンルがありますが、《将棋のお供》でも、同じように詰将棋を構成することができます。詰将棋というのは、 ある局面が与えられて、そこから王手の連続で相手の王を詰める手順を考える一種のパズルです。ぜひご検討ください。


    参考文献
    [1] 増川宏一: "将棋I", ものと人間の文化史 法政大学出版局 (1977/11/10).
    [2] 増川宏一: "将棋の歴史", 平凡社新書670 平凡社 (2013/2/15).
    [3] 柴崎銀河:”将棋のお供”, カードゲーム 初版, 銀河企画 (2018/02/22).


    マニュアル(PDF)
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    • マニュアル プレイ編(裏)
    • マニュアル カード編(表)
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    将棋のお供 Ver.2


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